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クラシックバレエで回ることができません。

〇Mさんの疑問質問

私はクラシックバレエをしています。膝の脱臼をし手術をしました。ですが手術をしてから回転の時だけ回る瞬間に恐怖心が出て足が完全に固まってしまいます。回りたいというやる気を全て無くさないと足は動かず、当然力が入っていないので立てるだけで殆ど回れません。自分より歳下の子でも出来ることが出来なくなり悔しいし恥ずかしいしとても辛いです。自分で調べたところ恐らくイップスだと思い本など読みましたがどうしても早く治したい!なんでできないの!という気持ちが強く、メンタルをコントロールするのが難しいです。何か良い方法はありますか?

 

 

〇回答

 

今日に至るまでお辛い状況が続いているように思います。メールからはMさんの思いの強さが伝わってまいります。そして、その思いの強さがあったからこそレベルの高い場所でバレエをしてこられ、回るのが怖くなってからも競技を続けることができているのではないでしょうか。

 

先ほども記載しましたが、Mさんはとても思いの強い方であるように思います。思いの強さとは、「~ありたい」「~なりたい」という思いを強くもっているということです。思いの強さはエネルギーでもあります。そのエネルギーを多く秘めているということなので、これはMさんの長所であるように思います。思いの強さが長所でありMさんの武器であることに変わりはありませんが、この長所も使い方によっては活かすことができません。

 

思いの強い方に多く見られるのが少しでもうまくなりたいという向上心から焦りが生じ、休むことをせずケガをしたり体調を崩すということです。コンディションの良い時というのは、心(気持ち)と頭(思考)と体のバランスが整っている時です。思いの強い方は心(気持ち)と頭(思考)の方向が常に自分のなりたい状態(理想)に向いています。そこに体も一緒に向かおうとするわけですが、体には疲労が必ずあるのでケアをしなければ体の状態は上がりません。また、今の技術と理想とする技術にギャップがありすぎると、必然的に練習量も多くなるのでケガや体調不良などを招きやすくなります。

 

今回のメール内容からは、焦りというものを一番強く感じました。メールから感じるMさんの人柄や状況を考えると焦ってしまうのも仕方のないことかもしれません。回れるようになることが一番の目的だとは思いますが、まずはMさんの心と体と頭のバランスを整えることから始めてみてはいかがでしょうか?

 

脱臼をし、手術を受けてから回る瞬間に恐怖心が出るようになったとのことなので、「また脱臼をしてしまうのではないか」という不安があるのかもしれません。しかし、手術を受けるほどのケガでもあったので恐怖心が生まれるのも自然なことであるように思います。

また、後輩にできることが自分にはできない悔しさ、恥ずかしさなどがあるようですね。先輩の方ができて当然という思いもあるかもしれませんが、後輩はMさんと同じケガを経験したわけではないので、Mさんと後輩では状況が違います。今までの培ってきた経験から得意不得意が変わることもあるかと思います。

 

Mさんは思いの強い方なのでご自身の弱いところは受け容れたくないかもしれませんが、「あのケガや手術があったから回るのが怖くなるのも仕方ないよね。」「他の人はこの経験をしていないわけだからみんなとはまた別だよね。」といったように、今のご自身をまずは許し、認め、受け容れることが大切です。また、ご自身が今できることを把握することも大切です。

 

焦り、不安、自分に対するもどかしさ、様々な思いがあると思います。気持ち的にもお辛い状況だと思いますが、休むことはコンディションを整えるうえで重要なことです。体を休めるだけでなく、趣味や好きなことをしている間は心と頭が休まります。今はバレエのことで頭がいっぱいだとは思いますが、時にはバレエのことを考えないことも大切です。

ありのままのご自身を少しずつ受け容れること。そして、遊ぶことや休むことを積極的に取り入れ、心と頭と体のバランスを整えること。この2点を意識してみてはいかがでしょうか。